みなさんも「登竜門」という言葉をどこかで聞いたことがあると思いますが、この言葉の由来はこの「龍門」からなのです。江戸時代、武家では武者人形を飾ることに対して、庶民は出世を願って鯉のぼりをあげたのだとも言われていますが、この頃では働き方改革ブームで出世はもはや死語?

さて風薫る5月、如何お過ごしでしょうか。最近聞いたことですが「春バテ」もあるのだそうです。眠れない・食欲がない・だるい…まさか? よもや、春バテなんてしていませんよね?
連休には、どこかにお出かけしましたか?
このお便りを書いているのは4月後半、これから連休がスタートしますが、スケジュール帳にあるのは“4/29バレエ鑑賞”のみ。さて? これから先どのように過ごそうかしら…。

何の計画も立てずに「ぼーっ」としていると、アッという間に過ぎてしまうのが時間。かといって完璧なまでの計画を立ててしまうと、がんじがらめになってしまいます。そうそう、昔どこかで「完全&完璧主義は不完全燃焼のもと」なんてエッセイを書いたことがありましたっけ。
実はこの完全完璧というスタイル、乗り越えることができない完全の完に縛られ、全うの全と完璧の壁に阻まれ、ジタバタしてしまう辛い状況。だとすれば、まぁテキトーにいきましょう!みたいな事を提唱したのですが、何年も経ってから読み返してみると、あながち悪いことでもないみたい。
ということでこの連休を含めて日々自分を締め付けない程度にテキトーにいきましょう。
しかしその一方で「テキトーで後悔したらどうしましょう」ということがありますよね。今日は、この「後悔」を題材にしてみなさんと一緒に考えてみましょう。

過日、私は高校時代の同級生たちと老女子会なるものを開き、あーでもない、こーでもないと昔話を楽しんできました。ところはホテルニューオータニ。(オータニっていう響きがオシャレでいい感じでしょう?)
素敵なお庭が見えるテラスでケーキと紅茶でお喋りに夢中になり、気がつけばティーンエイジャー !(^^)!
話しも中盤戦になると出てくるのはやはり恋バナ。
「なんであの時、告白しなかったんだろう」と、思わず真剣なまなざしになった某女。もうこんな人生の後半に差し掛かっているにもかかわらず、そんなことどうでもいいでしょう、と思うのですが当人にとっては大きなテーマらしいです。
では、もし過去に遡ることができたら「告白する?」の質問に、マジ100%な表情で「絶対にする!」
「フラれるかもしれないよ」といっても、それでも告白するというのです。

過去に戻ることはできないので、もし戻ることが出来たとして、告白したほうがいいかどうかはともかくも、「告白」ものに関してはフラれる事がわかっていても「自分の心はキチンと伝えるべき」が圧倒的多数で支持を受けています。
心理学的にも、やらないで後悔するよりもやって後悔のほうが精神衛生的にはよいということになっているし。やってから「あー、やっちゃった~」と後悔するのは直後だけ、やがて時間の経過と共にそんな気持ちは消滅していく。

がしかし、やらない後悔の方は逆に時間の経過と共に大きくなっていくらしい。心の中のある後悔は「やったこと」「やらなかったこと」では、やはり「やらなかったこと」のほうがガゼン強いみたい。

そこでエミールは考えた。
後悔することは苦しいけれど、後悔のない人生のほうが素敵かしら?
すると心の声は「後悔~大賛成だよ~」と。
何も後悔したことがないという人よりも「あー、もう日々後悔ばかり」、そんな人が大好きなのは、やはり自分も後悔ばかりの人生だったからにほかなりません。

先月、新年度が始まりましたから、新しい出会いがたくさんあったと思います。
中には、新たな恋に出会えた方もいたのではないでしょうか。
「告白するべきか、どうするか」と悶々としているあなたに送る言葉は「行け―!」(なにしろ数十年も前のことを後悔している人がいるくらいですからネ)

余談ですが老女子会。
この日は昔の恋バナ告白大会となり、大変でした。帰り道は、そんな時代もあったんだなぁと感無量。恋する女子のみなさん、春を謳歌してくださいね。

さて今月の風物詩といえば「菖蒲湯」や「厄除けの蓬(よもぎ)」です。
香りの強さと優しさから邪気と病気を遠ざけてくれるといわれる菖蒲。かのクレオパトラもカラムス(菖蒲)を寝床に敷いていたそうです。ちなみに菖蒲は黄色い花を咲かせるサトイモ科の植物、アヤメ科の花菖蒲と間違えないように気をつけてくださいね。
厄除け蓬は菖蒲と同様に、その独特の香りから端午の節句には欠かせない魔よけアイテムになっています。西洋文化の中でもニガヨモギは悪魔祓いや疫病除けとして大切にされてきました。
この時期に摘んだ蓬は万能薬ともいわれていますから、疲れ気味のあなたは、蓬摘みはいかがですか。デトックス効果抜群なので身体が軽くなりそうですよ。みなさんにおススメばかりではなく私も蓬摘みにでかけてみようかな。

新緑の季節は若葉時とも言います。次第に深みを増してゆく新緑の中を歩くのも素敵ですよね。あっそうそう、家ではベランダの薔薇たちが蕾をつけ始めました。写真、見てくださいネ。

     エミール